皆さんは内燃機(ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなど)についてどの程度理解されてるでしょうか?
 やみくもに 「マフラーをフロントパイプから変えたい」 「エアクリーナーとプラグコードの交換でパワーUPを」
 と望み、結果、ヒドい現実に直面...なんて経験、お持ちではないですか?


ご存知の通り、エンジン(ここではガソリンエンジンを言います)は空気とガソリンの混合気をシリンダー内で
燃焼・爆発させてピストンを押し下げ、そのエネルギーを回転運動に変換させて車の推進力としています。



パワーを手っ取り早く上げる一番の方法は排気量の増大、これも周知の通りです。
現にカーメーカーは同一シャーシで数種類のエンジンバリエーションを設定していますし、
コストも含め、自分の生活ベースに見合った選択が可能なワケです。

人間なんてゼイタクなもので、「これで十分!」 と選択したにもかかわらず、いつしかその現状に
満足できず、「もう少しパワーがあれば..」 とか 「出足の加速だけでも..」 と思い始め、
最終的には 「なんとかなるはずだ!」 と決めてかかる?に至るものです。

ちょっと冷静になりましょう。常識的に考えても各メーカーエンジニアがエンジンの設計を始める段階で、
「このエンジン、気に入らないからちょっとパワーダウンさせちゃえ!」 なんぞと思うハズもなく、
「限られた排気量の中で、実用域において最も洗練された特性を!」 という思いを込めて設計するハズなのです。

では一般論で、ハイパワー化する為の方法論で、すぐさまマフラーや
プラグコードといったパーツが候補に上げられるのはナゼなのでしょう?

前記しましたが、パワーUPの一番手っ取り早い方法は排気量の増大です。それができない現実
(その車=所有車=排気量は決定している)の中でハイパワー化を望むからだと思われます。

同じ2000ccのエンジンがあったとしましょう。片やDOHCの高圧縮エンジン、片やSOHCの通常のエンジン、言わずとも
前者のほうがハイパワーとなります。それは内燃機が爆発エネルギーを推進力に変換するための‘効率’が、前者の方が
優れるからで、その‘効率’という厄介な領域において補機に当たる電気系や吸・排気系も重要な要素を握っているのです。



一般人(もちろんボクも含む)がエンジンを考えると、混合気の吸気が始まり、吸気バルブが閉じ、圧縮が始まり、
目いっぱい圧縮した時点でプラグで点火、ピストンが押し下げられ、返りのピストンが上昇し始めると排気バルブが
開いて排気が始まる、これが一行程となるのですが、実際にはものすごく高速でエンジン内部で起こっている
ことであり、頭で思い描くことと現実は程遠い世界が、そこには存在するのです。

基本であるこれらのこと(所有車=決まった排気量・エンジン)に変更を加えずに、はたしてどれくらいの効率を
補機に求めるのか?これさえ間違わなければ、マフラーやエアクリーナー、電気系といったパーツに手を加える
ことに意味はあります。弱冠なりとも基本の手助けになることは間違い無いのです。事実、これらの交換で2000ccクラスの
車両で5〜8psのUPは確実です。なにも自分の為だけではなく、大袈裟な話しをすれば環境保全にだって貢献します。

これに勘違いが入るとどうなるのか?

5〜8psなんて数字は、よほどシビアなレーサーでもなければ 「全然違う」 などと言う表現はできないでしょう。
「もっとスピードが出るようになると思ったのに」...おいおい、ギア比でも変えたの?
「もっと加速が良くなると思った」 ...あれェ?排気量とかカムのプロフィール変えたっけ?

違うんです。

イタズラにフロントパイプからマフラーを交換すれば、カムのオーバーラップ時に有効混合気まで引っ張り出されて
パワーダウンになっちゃうし、パワーUPを求めて電気系に手を加えれば、こんなもんか..ってことになります。

己を知る、内燃機を知る、まずはここから始めましょ。